花と兵隊

FLOWERS AND TROOPS

太平洋戦争中、約19万の日本の将兵が、その命を失ったビルマ——。本作は、タイ・ビルマ国境付近で敗戦を迎えた後、祖国に還らなかった6名の日本兵、すなわち「未帰還兵」を描く。敗戦から60余年を隔て、戦争の記憶が薄れつつあるいま、90歳を前後する彼らを20代の監督・松林要樹がとらえた。2005年から3年に渡る取材で、松林はもうひとつの戦後史ともいうべき彼らの暮らしに寄り添い、新たな証言を記録した。それは、ある未帰還兵の現代日本への遺言となった。製作中、2名が鬼籍に入ったからだ。なぜ彼らは日本に還らなかったのか?南国の激しい雨の間隙、晴れやかな日差しの中で、穏やかに老後を迎える元兵士たちの平和な日常に、漆黒の時代の闇が潜んでいる。

2009年 第33回山路ふみ子映画賞 山路ふみ子福祉賞受賞
2009年 第1回田原総一朗ノンフィクション賞 奨励賞受賞

 

監督・撮影・編集
松林要樹
編集
辻井潔
音楽
津嘉田泰三
プロデューサー
安岡卓治
製作
記録映画「未帰還兵」製作委員会
配給
安岡フィルムズ
配給協力
東風 KAWASAKIアーツ
公開国・公開年・上映時間
日本|2009年|106分

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