Reflection
Reflection
抽象画を美術館で見るような感覚を映画で体験ができないのかと思った。
ミニマリズムな映像の情報だけで。
都市の通りにあるガラスとか大理石とか鏡に照らされた映像を基軸に使って。
反射される映像は都市にしか存在しない。
特に高度に資本主義が発達した場所に。
反射された映像の世界を見つめてみようと思った。
すると大資本よって展開されるグローバリゼーションが記号のように見えてきた。
記号を用い、言語を抜いた表現は出来ないのか。
2015年現在、世界の都市は短縮された。
しかし、多様性が無くなり、大都市の機能に大きな違いはなくなった。
大都市の中で無機質に反射する映像に
人間そのものを振り返らせる記号を持たせたいと思った。
都市を離れ、水に反射する映像の方向を目指せば、自然の風景が見えてくる。
私は2014年から15年にかけて15都市を記録した。
映画は主人公に寄り添ってストリーを作らず、この無機質なガラスに刻み込まれた記号に寄り添った。
2015年ヴァンクーバー国際映画祭 タイガー&ドラゴン部門正式招待
- 製作・監督・撮影・編集
- 松林要樹
- 公開国・公開年・上映時間
- 2015年|日本|47分